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「……ハァ…ぁ……ァ…」
少しずつ酸欠になっていくのが分かった。
身体中の力が抜けた私は、いつの間にか千洋くんに身体を転がされ彼の下側に収まっていた。
呼吸のタイミングが分からず、息をしようと口を開く度深く深く彼が侵入して来る。
「…ク……シイ」
そう言って彼の肩に手を当てると、執拗に絡まっていた舌がピタリと動きを止めた。
千洋くんの唾液が私の中に移される。
最後まで注がれた液体は、終わりに唇を拭うように彼の舌で舐め取られた。
「こうして欲しかったんだろ?」
私の頭を挟むようにして置かれた彼の両腕、その真ん中でそう言って妖艶に微笑む彼。
「……そんなこと」
「ある……よな?」
それ以上の反論は出来なかった。
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