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屋上でツインテールの少女が遠くの海を見つめ歌を口ずさんでいた。
切ないメロディだったが、
未来の希望がつまった歌詞だった。
「やっぱりここにいたのか、カナコ」
カナコが長いツインテールの黒髪を揺らしながら振りむくと、
黄金色の髪をした少年がそこに立っていた。
「ハルトか、もう、びっくりさせないでよ。
ドキドキしたよ」
カナコが胸に手を置きながらハルトに近づく。
「ごめん。ごめん。
でも、一人でいるなって言っただろ、
またあれが始まったらどうするんだ」
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