第1章

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「そうか、住職は斉藤道三殿の息子であられたか…」 「いいえ、油売り屋の道三の息子です、斉藤ではありません」 「いや、失礼した… 道三殿が京の油売りから身を立てたというのは、 ほら話かとも思っていたが…」 「身をたてたというよりも 油売りの家族の金で、身を立てたのです。 それが、美濃の斉藤道三の正体。 金がなければ、出世はできなかったはず。」 「ああ、金の重要性は、道三殿の考えから予は学んだ。 道三殿がいたから、織田が天下をとって、戦を治めた… 住職、お恨みは深かろうが、 道三殿の働きを認めては下さらぬか…」
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