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「シゲさ~ん、クディさ~ん、もうすぐ~朝飯だって~」
「ちっ」
「……」
組み手、最後までジストに決定打を蹴り込めなかった
「ん~時間~まだあるし~軽~く、ここの~シャワー浴びたら~?二人とも~汗~だらだらよ~?」
確かにベタベタするな
「つか、シャワーあるのか?」
「あるよ~あそこ~」
ぴっと影の指差す方を見ると"シャワー室"と書いてあるプレートが
あ、本当だ
「…………着替え、持ってきて……ないな?」
「部屋で良いかなって思った」
「それじゃあ~遅くなったちゃうよ~ここの借りちゃお~クディさんあるよね~余分に~着替え~」
「……あるが…………ほら、行くぞ」
答えながら"ボックス"を開き、二人分の着替えを持ち俺をシャワー室に連れていく
中は個別で仕切られている
汗を流しながら、前夜に藤くん、華と話したことを思い出す
宛がわれた部屋のベッドの上、三人で円を描くように座り
にこやかに藤くんが
『あの男と恋人関係になりどのくらい立ちました?』
『え?えーと…………三週間位?……多分』
『デートは行った?あ、一緒に買い物に行っただけじゃないからね、オシャレしたり、美味しいご飯食べたり……まぁ、とりあえず恋人ぽいことだよ?』
華がそう言うも、考えてみたら
『…………………………無い、よくよく考えたら……恋人ぽい事ってなに?』
『『………………………………』』
『(私がこう育てましたからね、敵に塩を送るような真似はしませんよ)』
『(ちょっとは送ろうよ?)』
聞いた後、二人とも無言だったな
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