七章

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それはとても気恥しい時間で、しかたなく携帯を眺めると公平からメールが入っていた。 タイトルは【情報提供】写真が添付してあって、そこには何故だかネックレスが写っていた。〈薫さん、気にいったみたいだぜ!〉 そう云えば、薫さんを喜ばせる事が出来る情報があるって公平が言ってた事を思い出した。 ありがとうと短い返信をした。それは、僕のバイト代でも充分に買える値段で僕の絵のモデルのお礼にちょうど良さそうな気がした。 「何か飲まない?」 Tシャツにショートパンツ姿の薫さんは、やっぱり可愛くて顔がにやけそうだ。 「えっと、冷たいものなら何でも良いです」 「じゃあ、待ってて。持って来るから」 すぐに公平からメールが返って来た。〈頑張れよ!ついでに今日のお礼も言っといて〉余計なお世話だけれど良い奴だ。 「メール?」
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