使い魔に転生します…

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あっ、どうも初めまして。 俺は冬木冬弥(ふゆき とうや)15才♂と申します。 俺は今、転生相談中です。 それはついさっきの事。もう、携帯小説で使い古されたテンプレネタをそのまま実行した感じで死にました 。 まぁ、実際は不手際で、俺を殺したのは全知全能の神、ゼウス。 「えぇ~と、要するに日本の携帯小説に出てくるようなチートな能力を持って異世界転生で良いんだね?」 今俺の前には金髪イケメンの神、ゼウスがいる。 意外にもチートと言う言葉を知っていたため、話がすんなり進んでいる。 「あぁ、それと俺は使い魔になりたいんだけど大丈夫か?」 「使い魔?それはどうして?」 「楽だから。」 まぁ、どうせ心が読めるんだろうから嘘をつく意味も無いし素直に言うが、楽じゃん? どうせ、転生したらあれよこれよと言う間にいろいろ巻き込まれて忙しくなるんだろ? だったら、いっそ使い魔にでもなってマスターの命令に従ってた方が楽じゃん? 「なるほどね、冬弥君はのんびり過ごしたいわけか。」 ほら、なんかナチュラルに心読んできたし。 「まぁな。それに、いくら使い魔でも一切戦わないってわけにはいかないだろうからな。だったら、戦いも楽に勝ちたい。」 「わかったよ。だったら、君のマスターを選んでくれるかい?」 そう言ってゼウスが取り出したのは人が10人ほど入れそうな大きなダンボール。 「…これは?」 「ん?この中には今日、使い魔召喚を行う学生の名前が書かれた紙がぎっしりと1億枚位入ってるんだ!」 1億… 「これでも減らしたんだよ?僕が管理する世界の学生の中から冬弥君達で言うところの○フォイ?とかDQN?だっけ、そう言ったのは外してあるからね!」 ご苦労様です。 「それじゃ、選ぶわ…」 と言っても、一枚一枚手に取るわけにもいかないしなぁ… 「なら、こうする?」 ゼウスがそう言ってダンボールに触れると、ダンボールに小さな穴が空く。 「おみくじかよ…」 まぁ、いいや。 俺はおもむろにその穴に右手を突っ込む。 ダンボールの中は切手サイズの紙切れがぎっしりと詰まっていた。 俺はその中から一枚を適当に掴みダンボールの穴から右手を引き抜ー 「…抜けない…だと…?」 紙切れを掴んでるとはいえ拳を作っている訳ではないため抜けないはずは無いのだが…
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