エピローグ

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「まだ2人とも社会人になったばかりだから早いかもしれないけど、俺は卒業する頃には莉乃と結婚したいって思ってた。 だから、卒業式のあと莉乃の家で一緒にお祝いしてもらったときにママにその事を話したんだ。 ママは俺が本気ならいいって言ってくれたけど、条件を出された。 莉乃をこの家から連れ去ってしまう前になるべく家族の時間を持たせてほしい、って。 一緒に住むまでは莉乃のことは必ず家に帰してほしい、って言われた」 「いつの間にそんな話に……。 私、何にも知らなかった……」 「ママと2人で内緒にしてたからね。 莉乃に話しちゃったらサプライズにならないじゃないか。 本当なら今夜ママの前でめちゃくちゃカッコよくこの鍵を渡すつもりだったんだ。 ママも楽しみにしてたから、さっきすごいガッカリしてた」 父は離れているし、弟はオタク気味でいささか頼りないし、母が聡介を気に入って色々と頼りにしていたことは知っている。 聡介はしょっちゅう私の家に出入りしてたし。 だからって、こんな大切な話を2人揃って隠してるなんて……。
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