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ある程度の掃除を終えて、今度は窓を拭きつつ、賑やかなアーケードを眺めていると、階段からホームズさんが降りてくる足音が聞こえて来た。
「二階の掃除は終わりました。
それじゃあ、お父さん、もう行こうと思うんですが、葵さんと一緒に出ても大丈夫ですか?」
そう話すホームズさんに、私は驚いて振り返った。
「ああ、今年一年ご苦労さま。ゆっくりして来るといい」
カウンターを拭きながら、ニコリと微笑む店長。
「えっと、どこに行くんですか?」
戸惑いながら尋ねると、
「僕はパーティの準備があるので、先に店を出るんですよ。
良かったら葵さんも一緒にと思いまして。どうでしょうか」
「わ、わぁ、ぜひ」
強く頷いて置いていかれないことを知りつつも、慌ててエプロンを外した。
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