第1章

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何も手に着かない。 俺の番号を知ってたということは、 やはり麻美が教えたと思うほか、考えられない。 麻美はもう… 完全に俺のことを… いや、絶対に違う。 ただ、不安だっただけだ。 不安で仕方ないから、あんな田舎モノに… 田舎モノでなにが悪い? 麻美はそんな事で差別なんてしないはずだ… だからって…。 俺の子供だぞ? 勝手に他の男に育てられる訳にはいかないんだよ… 俺と麻美の子供なんだから。 それに、 麻美。 捜すなって言われたら、 絶対に探し出してやろうと心に誓う。 麻美の口からもう何とも想っていないとか聞いたのならともかく、 こんな形で忘れるなんて、 出来るわけないんだ。 宮川和也 名前で検索してみる。 一致する人はいない。 どうやって探す?
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