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目を覚ました僕はすっきりしていた。外はもう明るくて、夕飯も食べずに夜通し寝てしまったらしい。
いつも隣で寝ているグレンもいなくて温もりもない。昨夜一緒に寝たのかも分からず、何となく気まずい気持ちを抱えたままベッドを降りた。
時間を確認するともう9時で、グレンはとっくに仕事へ出掛けてる時間だ。
そおっと部屋のドアを開けて廊下を窺う。何の音もなく静かな廊下があるだけ。
ちょっとだけドキドキする胸を抑えて深呼吸。ゆっくり歩いて広間へ向かった。
「良い匂い」
甘い匂いが鼻腔を掠め、途端にグゥっと鳴るお腹。誰もいない広間を抜けてダイニングスペースに入るとテーブルの上にはホットケーキが用意されている。
「ジム?」
キョロキョロと周りを見渡すもジムの姿はない。
とりあえず腹越しらへと席についたとき、書き置きが目に留まった。
「何だ、ジムも出掛けたんだ」
昼間には帰ることと、ホットケーキを食べろということだけが書かれているメモを読み、それを端に置いて早速ホットケーキにシロップをかけて食べ始める。
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