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それは、封印していた気持ちの種が一気成長し、芽吹いて花開いたようなものだった。
気持ちの全てをぶつけるように。
激しく、何度もキスを交わした。
桜木先輩には、晶先輩がいるのに。
それを知りながらこんなことをするのは背徳行為で、しちゃいけないって、頭ではわかっているのに。
私は、人を裏切るようなことなどしたくないのに。
でも。
でも、どうしようもなく、 好き…… なんです。
先輩が好きなんです。
自分の心の中にずっとくすぶっていた情熱の炎が燃え盛り、理性を止められない。
止まらない。
ずっとずっと、忘れたくて。
でも、やっぱり忘れられなくて。
この想いだけなら、晶先輩に勝つ自信はあります。
本当は、晶先輩に渡したくない。
この人を―――… 独り占めしたい。
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