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「まだ6時だし、もっと寝てればいいのに。
今日、休みだろ?」
「ちょっ、シャツ着て!」
男が体を伸ばしたせいで布団がずれてきたから、慌てて近くにあったシャツを投げる。
「あれ? なに? 照れてるの? いまさら?」
「いいから早く着て!」
後ろを向いた私の背中に、押し殺した笑い声が届く。
やっぱり慣れないことなんて、するもんじゃない。
こんな時、どう対処していいかわかんない。
向こうは私と違って、大分慣れてそうだけど。
「ねぇ」
「わっ」
軽く腕を引っ張られただけだったけど、背を向けて立っていた私は驚いてしまって、バランスを崩した。
ベッドに腰掛けるように倒れると、文句を言おうと振り返る。
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