年下のあいつ

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軽く終礼をして解散になる。 配られた教材で必要そうなものをカバンに詰めた。 そこが広い肩掛けカバンはたくさん入るし、何かと便利でいい。教室の時計で時間を確認してから、村上を見る。 村上はとっくに準備万端状態だったらしく、荷物を机に置いて、そこに頭をもたせかけてこっちを見ていた。 「そろそろ行きますか!」 僕と目が合うとにこりと笑って明るく提案してくる。待たせてたよね? 僕。 待たせてごめん、と呟く。 思っていたよりも声は小さくて、まるで僕が悪いことしたみたいに決まりが悪くなった。いや、待たせたのは確かなんだけど。 「え? あー、いいのいいの!! 西島さんを急かす気は全くないから」 呑気に背伸びをしながらそう言われると、それ以上謝れなくなる。まあ、これ以上は謝りたくてもなかなか言い出せないんだよね。 ……子供? なんとでも言えば。だってそうだし。 「あ、そ。 どこに送られたかって知ってるの?」 休養棟っていうのは、いわゆる保健室の、規模が大きくなったみたいな建物。雰囲気は、小さな病院、大きな診療所。
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