第一章

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皆さん、こんにちは! 伊藤 千晃です。 今日から華の高校1年生です! 親友の宇野 実彩子も一緒の高校に受かって、気分はハッピー! あ、ついでに宇野ちゃんの彼氏、にっしーこと西島 隆弘も同じ高校に! にっしーは、宇野ちゃんと同じ高校に行くために必死に勉強したんだって! あ、私はもちろん そんな人はいません。(笑) まぁ、強いて言うなら、幼馴染の末吉 秀太も同じってとこぐらいかな! 秀太とは、家も近いし、家族ぐるみでも仲が良いの! 小ちゃい頃からずっと一緒にいるんだよね~。 「千晃ー!なにボーッとしてんの??」 プリプリと可愛い表情で 怒ってる彼女は、さっきも紹介した宇野 実彩子ちゃん。 「ごめん、ごめん」 「別にいいけどさぁ。ほら、首席入学の人の挨拶だよ」 宇野ちゃんが指差す方向には、お偉いさんたちと並ぶ一人の男。 遠くからだから あんまりハッキリ見えないけれど、きっとガリ勉さんなんだろうなぁ。 私は特に気にもせず、時計をチラッと見る。 え~まだ、10時ちょいじゃん。 これから40分もあるなんて、退屈すぎるよ。 「あ、千晃! ほら、イケメン!」 隣の宇野ちゃんや、他の女子たちが騒ぎたてる。 宇野ちゃん、アンタは彼氏がいるでしょーが…。 にっしーが落ち込むよ… 「うわーカッコいい! あんな人が首席なんてあり得ない~」 あまりにも宇野ちゃんがうるさいので、私は顔を上げて彼を見る。
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