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(この人、案外腕がいいのかも)
私は安心して少し余裕が生まれると、改めてシンさんをまじまじと観察した。
若そうに見えるが、この熟練した技術からすると、新人ではないだろう。二十代後半だろうか?
西洋人のように全体的に色素が薄く、端正な顔立ち。
男性にしては長めのウェーブヘア、耳には金色のピアスが光っている。
私が今まで十五年間生きてきた中で、一度も接したことがないタイプの人だ。
これから先も客としてでなければ、絶対に関り合いになることはないだろう。
気付くとすでにシンさんの手は止まっていた。
「こんな感じでどうかな?」
指で鏡を見るように促され、まっすぐ前を向くと、
(嘘……)
私は目を疑った。
(これ本当に私?)
思わず身を乗り出して、鏡に顔を近づけた。
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