第1章 幸せそうな花嫁様

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「まあ、素敵」 「本当にお綺麗ですわ」 ウェデング事業にかかわる人間なら、必ず口にする美辞麗句。 それは誰に対しても平等に与えられるもんなだなと、改めて実感しながら「ありがとうございます」と照れ満載の微笑みを浮かべた。 鏡に映るのはいつもと違う私。 繊細なビーズ刺繍が散りばめられた、デコルテのラインが美しい肩出しのレーストップに、ふんわり広がるA ラインの白いドレス。 綺麗に結い上げた髪を覆う、清楚な白いヴェール。 キラキラしたダイヤのチョーカーに、イヤリング。 かわいくまとめられた黄色のブーケ。
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