第三章

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マナが改良した魔法は、所詮は子供の大会用である。 剛化魔法を突き抜けて、標的を爆破に寄って吹き飛ばしていたが、吹き飛ばすだけで留めていると言った方が適切だろう。 もっと魔法を強く細く鋭くし、体内深くまで刺せる様に弄り、その状態で爆発させたとすれば、体内から人を爆発させる事も可能になってしまう。 そうなれば、剛化魔法など、役に立たなくなる。 それ以上に、目に見えない程の細さに改良してしまえば、避ける間も無くヤられてしまう。 それが魔物など敵に向くなら、まだ良い。 恐ろしいのは、同じ人間に向く事だ。 恐ろしい事を思い付くなと、マナへ視線を向けると、事実を思い出す。 そう、マナにアドバイスを自分がしていた。 『針にすれば、一点突破の魔法』なんて事を、龍介は娘マナに教えていた。 …俺の所為かよ。 そんな事を反省しながら、最早反省で済まなくなった事態に辟易とする。 …
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