儀式

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「貢ぎ物様がお漏らししてる姿は、堪らんな」   太ももに吐息がかかって、屈辱に身体が震える 「開いた穴から綺麗な湯が出てきて、香りも良いぞ」 こんな姿を他人に見られるなんて、考えたこともなかった 「もうやめて、お願い許して」 足を閉じることも許されず、恥ずかしさに歪む顔を手で覆うことも許されない 夏樹の手首に巻かれた紐は柱に繋がれ、動かすことが出来ないのだから 「泣くな夏樹。耐えてくれ」 苦しいよ 春樹兄さん、苦しいんだ 貢ぎ物が狂っていく理由が良く分かる。正気を保っていられない 「桂木様、貢ぎ物様が嫌がっておられます。清めなくて良いのでは?」 「清めずに貢ぎ物を狂わせたら、今までと何も変わらず神が弱っていくだけだ。必ず清めろ」 神様が弱るから、見せ物になるの? 冷たい視線を向けて、冷淡な口調で言い放った春樹に問い掛けたいが、唇が震えるだけで声にならない 「夏樹も耐えてくれ。神が持ち直せば、夏樹が儀式で苦しむ期間も短くなるんだ」 「本当に・・・・・・家に帰れる?春樹兄さんと、冬樹と一緒に暮らせるの?」 「本当だ。本当だから頼む、耐えてくれ」 帰れる 儀式を耐えていれば、春樹兄さんと冬樹に囲まれて、幸せでいられる お願いします神様。早く、どうか一日も早く、持ち直して下さい 「くう・・・・・・ッ、痛」 痛い 清められたばかりなのに、無理矢理入ってくる 「狭いな貢ぎ物の中は、狭いが気持ち良い」 「やめーーッ、動かな、うああッ」 中を引き裂かれる! 痛い、止めて、痛い 「まだ桂木様の許可が出てないのに、貢ぎ物様を抱くな!」 「そうなのか?俺のが大きいから苦しんでいるだけだろう。また犯らせてくれるなら抜いてやっても良いぞ」
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