未来からの贈り物

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夜中ふと目を覚ました。 当然だが辺りは真っ暗でひっそりとしていて、時々遠くで車が通る音がする。 「ううっ。寒い」 気がつくと私は掛け布団を剥いでいたのか毛布一枚に包まっていた。 私は起き上がり、掛け布団をちゃんと直したがそれでも暖かく感じない。 それは一人だから。 いつもは隣で眠っているはずのコウは今ここにいない。 コウは最近仕事が忙しいらしく、帰りが遅く帰れない日もある。 今日も「終電になるからって先に寝てて」と連絡があった。 連絡をくれるのは有難いし、助かる。だから理解しているけど……。 やっぱり一人は寂しい。 それにここ最近、体が怠い。 でも何処が痛いわけでもなく、動かない訳でもない。 だから家事ができない訳でもないし、仕事ができないわけでもない。 ただ何となく怠いだけ。 体はぼんやりしていて、胃がモヤモヤする。 ……なんだろう? 私の体どうなっているの? って、理由はわかっている。 これだ。
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