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「先生!おはよう!」
「スカートの丈、髪の毛の色、ピアス、化粧、
爪、……はぁ、どれだけ校則違反すれば気が済むんだ」
あたしの全身を見てため息を吐くこの人、
柏木雅人は先月ウチの高校に新任としてきた英語教師。
「これが個性として認められる日が早く来ればいいのにっ」
「そんなもん認められたら、
お前と同じような生徒が増えて、
個性でもなんでもなくなるなっ」
「あははっ相変わらずおもしろい返し!
やっぱり先生は他の大人とは違う!
……ねぇ先生?」
あたしは思いきり背伸びをすると、
先生の耳に顔を近づけ小声で話す。
「今日の夜もあたしの為に時間空けておいてよねっ!」
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