第1章

6/99
265人が本棚に入れています
本棚に追加
/99ページ
「そうかぁ。真由子もお母さんになるんだ。うれしいね。楽しみだわ」 私はもうすっかり親戚のおばちゃんみたいに浮かれていた。   「当分飲めないのは、ほんと苦しいけどね」 真由子はちらっと私のビールを恨めしそうに見て、ジンジャーエールを飲み干す。   「そうだ。今日さ。彼に迎えに来させて」 いやいや、飲めないからってそんな事を私に要求する?   「いいじゃない、ね、ね」 わざとらしく手なんか合わせるし。 私は強引な真由子の性格に諦め半分で白状した。 「実は…後で連絡することになってます」
/99ページ

最初のコメントを投稿しよう!