.。o○夏から秋へ.。o○

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「葵ぃ」 「……イヤ。明るいもん」 笑ってる声が 僅かに聞こえてくる。 「消したよ?」 言ったと思ったら、 布団ごと包まれた。 「苦しい!」 「葵が入ったんやろ?」 「うるさいっ!」 顔を出したら、 司の腕に捕まって… 抱きしめられて動けなくなった。 部屋のなかは薄暗くて 表情までは見えないけど、 優しく見つめられてるのが解って、背中に抱きついた。 「葵ぃ…」 「え?」 「……なんも、呼んだだけ」 それだけ言うと、 吐息と一緒に飲み込まれた。 「……んっ…」 深く、何度も… 角度を変えながら 優しく全てを絡め取るように… 司の腕のなかで 司に応えるように 胸にすがり付くように 司の鼓動を感じたくて、 背中にまわしてた手を ソッと胸に重ねて、 上下する鼓動を感じると… 凄く、安心できる……。
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