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ーー暫くすると、
司が戻って来て、凄く安心した。
「……ごめんな」
……なんて、
少し息を切らしながら…
急いで戻ってくれたって解って
司が謝ること無いのに……。
優しい司が頭を撫でてくれたら、
それだけで凄く安心できる。
「葵、調子いけるん?」
「……うん、ちょっと怠いだけ」
「暑かったもんな?一応、病院行こうな」
私が頷くと、司が運転を始める。
そっと司の方に、
頭をゆっくり傾けて膝に預けた。
「……葵ぃ、甘えとん?」
「違うよ。楽なだけやもん」
素直になれなくて、
でも司はそれ以上、
なんにも言わずに……
優しく頭を撫でてくれた。
司の膝の上で頭を撫でてもらってると、安心できてゆっくり瞼を閉じた。
「葵って猫みたいやな。寝るん?」
「……寝んもん。猫違うし!」
……拗ねて言うと
そんな私の頭を司は笑って優しく撫でてくれる……。
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