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月曜日。
今日は羽島さんは朝から外回りで、出社してすぐにいくつかの業務指示を出すと、すぐに会社を出て行った。
夕方も、電話で今日の報告を済ませると、「先に上がっていいよ」と言われ、私は言われたとおり先に帰るべく、デスクの片付けをしていた。
「三浦さん、三浦さん」
そこへ、隣の小宮さんがひそひそ話のトーンで声をかける。
「はい」
「今夜、ヒマ?」
「え? はい、特に予定はないですけど」
「お願い! つきあってくれる?」
小声だけれど力いっぱい合掌する小宮さん。
その勢いに押されて、私は、
「……はい」
と言うほかなかった。
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