≪現在≫

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「年末年始も?」 すぐに帰ろうと玄関に向かおうとした私は、出てすぐの廊下の壁に寄りかかっている羽島さんに足を止める。 彼も普段着に着替えていた。 「実家です」 「実家っていっても近いよね」 「……」 「1月2日、空けてて」 「……」 「会いたいから」 直球を投げられ、よけきれなかった私は、なにも返せなかった。 そしてそのまま、羽島さんは「送る」と言って話題を切った。          
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