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「は、犯罪だなんて、そ、そんな!」
「冗談だから」とひとみさんは笑った。
「とにかく入って、早く買い物に出たいしさ」
慌てて扉の内側に入る。ハンガーを渡された。
「コートはそこにかけておいて」
言われたとおりにウッドポールにかけた。フリルのついたセーターを着てきたので、恥ずかしかった。
ひとみさんの部屋は、とても広かった。広いのに、物が少ない。
私のワンルーム全体の二倍はありそうなリビングと、他にもいくつか部屋があった。
リビングには、テレビも見当たらず、まだ何も描かれていない、真っ白な……なんという名前か忘れてしまったけれど、それが木の大きな写真立てのようなものに立てかけてある。
「家具をほとんど捨てちゃったんだよね。律に似合う椅子を明日探しに行こう」
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