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「…えーと、ここに何か用?」
「ここに来れば探し物を何でもみつけてくれると聞きました」
『依頼人!?』
ビックリしたウサミミは思わず曳野の顔を見た。
これは困ったという顔の曳野。
子どもからお金を取れない。ボランティアする余裕はない。
つまりこれはお断りパターン。
「お父さんかお母さんに相談してからまた来てね」とウサミミは断るとドアを静かに閉めた。
「あー、ビックリしましたね」
「探偵にネコでも探せというのかな? 最近の子どもには困ったもんだ」
するとまた呼び鈴が鳴った。
“♪ チャラチャンチャララン、チャララアラー、チャラランチャララン、チャラチャンチャンー”
「ビシッと言うか」
今度は曳野が立ちあがり、ドアを開けると小学生が二人になっている。
一人は腕組みして仁王立ち。しかも曳野を思いっきり睨んでいる。
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