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◇ ◇
3日目の朝。
ユニフォームを用意し、星城学園との練習試合に備える。あたしは冷静を装って黙々と仕事に打ち込む。
時折、アップをしている滝本さんから視線を感じたが素知らぬ顔をした。
◇
夕べのこと。
「滝本のやつ最後まで藤澤に何かしてくるかもしれないけど、俺が絶対これ以上藤澤には触れさせない。過剰に反応したらあいつが喜ぶだけだから。心配しないで、落ち着いて。」
宿泊棟に面した階段に腰を下ろした。怒りなのか、苛立ちなのか椎名君が握りしめているスポーツドリンクのペットボトルがかすかに震えてる。
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