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和「……」←《本当に切実》
優「……」←《あまりの長さに、心配になってきた》
和「よし…!」
《ようやく祈りが終わり、やり遂げた達成感にピッカピカな笑顔で、隣を見る》
「お待たせ!じゃあ、行こうか」
優「ああ」←《和幸のピッカピカな笑顔を見て、敢えて何も聞かない方がいいだろうと、長年の付き合いから悟る人》
【二人して、石畳の階段を下りて行く】
優「この後だけど、俺の家でおせち料理でも食べながら、酒でも飲まないか?」
和「え?おせち料理って、優弥が作ったとか?」
優「飛び抜けて美味い訳じゃないけど…二人で、のんびり過ごしたくてさ」
和「勿論、食べるよ!うわ、優弥が作ってくれた料理とか、初めて食べるんじゃないかな」
優「あまり期待し過ぎるなよ?普通だからな?」
和「そんなの無理だって。凄く楽しみだ」
優「……」←《喜ぶ姿が、堪らなく愛しく思えて、そっと手を握る》
和「……」←《この人混みなら、きっと大丈夫…と、優弥の手を握り返す》
【初詣をする為、階段を上がって来ている佐治と遭遇するまで、後五十段ほど】
新年早々、言い訳&誤魔化しに、冷や汗をダッラダラと流して精神的に追い詰められるという少し先の未来を、二人は、まだ知る由もなかった………。
END
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