そのままの君で

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「つかさぁ、普通付き合おう!の前に言うことあるよな?」 久々に私服デートを満喫中に、柚樹が呆れたように呟いた。 「何がだよ?」 「お互いの意思確認とか…」 「そんなもんか?」 「俺は言ったぞ!!だから俺の勝ちだよな?」 得意げに笑うその表情は相変わらずだ。 「恋愛で勝ち負けってあんのかよ?」 「あんじゃね?」 「つか、俺は言ったけど、お前はどうなんだよ?」 ずいっと、距離を詰めるも、身長差からして上目づかいにしか見えない。 素でやってるだろうその仕草も愛おしい。 「わかったわかった!んな睨むなよ?俺の負けだよ。」 目の前の恋人を腕の中に収め、耳元で囁く。 「柚樹、愛してる…」 「んなっ!?」 (ほら、すぐ真っ赤んなって。 その顔反則だろ?…ったく。) 変わらないこの距離感。 いつまでもそのままの柚樹でいて欲しいと、腕の中の恋人を愛おしく抱きしめた。 <了>
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