第13章 相馬家の婿養子

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尚貴は私の秘書で終わる男じゃない。 お父さんのように社長になれる器を持った人。 尚貴が私の秘書になって1週間ーーー・・・ 顔合わせの席でお父さんが放った秘書の話はその場限りとなっていた。 「社長、浮かない顔ですね。本日のスケジュールを申し上げる前に、俺といいコトしましょうか?」 「ええ~っ!?」 「つーか俺が足りない。チャージさせてくれ。早祐」 社長の椅子に座る私に歩み寄るオオカミ秘書・尚貴。 「尚貴!?」 私は椅子から立ち上がって逃げようとする前に抱き締められてしまった。 私だって本当はチャージしたかった・・・ 尚貴は来客ソファに倒して、私のスーツを乱してゆく。 私達は息も乱し、朝から一つになった。 「チャージ完了だ。早祐」 尚貴は私を愛しげに見つめ、『愛してる』と耳許で囁いた。 「もう終わり?」 「もっと欲しいけど…仕事もしないとな。続きはアフターだ」 尚貴はベルトのバックルを留めて、テーブルに無造作に置いたネクタイを手にした。
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