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「すいません、写真撮って貰って良いですか?」
勇が40代位の家族連れの男性に声をかけた。その男性は肩から高そうなカメラをかけていたから、写真を撮るのが上手だ と思ったからだ。
その男性は快く承諾してくれた。そして、何枚も写真を撮ってくれた。
多分俺達を恋人同士だと思ったのだろう。
俺達がお礼を言うと、
「お幸せに」
と男性が言い、奥さんらしい女性が
「微笑ましいわね。昔を思い出すわ」
と笑顔で言った。
美輝は恋人同士に勘違いされ赤い顔をしている。可愛いな…と勇は思った。
写真を撮ってもらったお礼をし、その家族が去って行った後、
「お腹空いたね。遅くなったけど、お昼にしようか? 」
「はい」
「何か食べたい物とかある?」
「……あの、何でも良いです」
「それじゃ、大体動物は見たから、まずは動物園は一旦出ようか。アメ横で何か食べようか?」
「はい」
2人は動物園を出てから、アメ横にあるレストランに入った。注文したのはステーキだったが、美輝はずっと笑顔を絶やさずにいる。
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