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「美輝さんは笑顔が素敵だね」
勇がいうと、美輝は色白の肌を薔薇色に染めて、
「あ……有難うございます。……そう言って貰えて嬉しいです」
はにかんだように言った。
「……あの~、翔太さんは凄いイケメンだから、アメリカの会社でもかなりモテるんでしょうね」
美輝の言葉に俺は内心焦った!
そうだった。俺はアメリカの会社で働いていることになっていたんだ。
「そ、そんなにモテませんよ。ハハハ……」
勇は後頭部を擦りながら言った。
「ずっと写真の話ばかりしてましたけど、余程お好きなんですね。お祖父様に顔が似ていますけど、趣味も似ているんですね」
「そ……そう言われると、そ……そうかもしれません」
「あの、カメラ以外の話……つまり、その……翔太さん自身の話を聞いても良いですか?」
美輝が遠慮がちに言った。
「も……もちろん、構いませんよ」
勇はドキドキしてきた。昨日の夜、美輝と2人で話すイメージトレーニングはしたのだが、実際のところ美輝が何を喋り出すのか分からないからだ。
「それじゃ、私から質問しますね」
「……うん……」
勇はゴクンと生唾を呑み込んだ。
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