7 乾杯の前に

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立食パーティーといっていいのか…… いや、違うよね。 だってみんなそこらへんに座ったりしてるし。 「ふふっ、楽しんでる?と聞きたいところだけど、唖然としてる方が勝ってるかな?」 ともさんがやってきて僕らの傍に立つと苦笑を洩らした。 「ともさん、毎年こういうのやってるんすか?」 南がちょいちょいって指差しながら聞けば、ともさんは緩く首を振った。 長い髪がゆらゆらって揺れる。 「ううん、みんなで会うのは久しぶりなの」 ともさんは懐かしそうに目を細めて、少し笑ったような気がする。 「高校のね、クラスメートなのよ」 「……え?」 クラスメートって、だってこれじゃあ男子校…… 「ふふっ、」 「蒼さん……の?」 「ううん、私も含めて」 「え、」 「この街の高校なんだけど、ちょっと変わってるの。クラスに女子一人なんだもの。変よね?」 くすくすと笑うともさんは最後に、ホント変、なんて付け加えて。 でも嬉しそうに話するんだ。 「卒業してもう20年よ」 少し目を伏せたともさんは凄く綺麗で。 そんなともさんの隣にそっと立った蒼さんも、懐かしそうに皆さんを見回した。
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