第1章

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化粧も落とさずベッドの上で寝転がり携帯電話の真っ暗な画面を見つめる。 仲の良かった里沙達とのチャットを見るのが怖い。 あたしに友達なんて一人もいなかった。 あたしは巳島くんと同じで一人ぼっちだった。 今朝、黒板に殴り書きされた単語ひとつひとつがフラッシュバックする。 [ブス] [援交女] [ヤリマン] 思い出す度にやり場のない悲しみが襲い涙に変える。 ツラい ただただツラい。 でもね巳島くん、これは後悔とは違うんだよ。 巳島くんからすれば偽善だったのかもしれない。 でもあたしはあたしに出来ることを本気でしたかった。 君を助ける初めてになりたかった。
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