227人が本棚に入れています
本棚に追加
/48ページ
「ちょっ!母さん!地上に出るってどういう事さ!」
「ん?あたしが地底にいることの約束がいま、無くなったんだよ。それじゃあちょっと喧嘩、してくるね」
「母さん!」
地底で二人の鬼が言い争っていた。
片方は星熊勇儀。もう片方の勇義に母さんと呼ばれている、額から伸びた二本の角を持った勇義と同じくらいの身長の豪勢な着物を着た鬼だ。
彼女は鬼子母神。全ての鬼の母の様な存在だ。
その彼女が今、地上に出ようとしていた。
最初のコメントを投稿しよう!