5章 回想 地獄の高校生活

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5章 回想 地獄の高校生活

ようこは、 電車に乗り高校時代の地獄を思い出していた。 指宿のペニスや睾丸を握った感触がまだ手に残っていた。 そして、 精液の匂いが高校時代の忘れたい記憶をこじ開ける。 最初、 ようこはいじめとは無関係であった。 いじめられているのは、 寺原あきと、 15歳。 高校1年のときで あった。 寺原は、 小柄な細身の優男で気が弱く不良たちのいじめの 的になっていた。 最初は、 教科書の落書き、 机の落書き、 黒板消しでチョークまみれに される等のささいものだったが日を追うにつれてエスカレートして いった。 いじめは男子だけでなく女子も加わり酷く屈辱的なものへ変わって いった。 とくに斉藤涼子という女子のリーダー格が、 いじめの主導者に なってからは、 目を覆うものばかりだった。
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