Jyo

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急に態度を変えたジョウにメールした。 すごく会いたいって 素直な気持ちを伝えた。 もう2度と会わないと決めたから 大人になり過ぎて 乗り越えるものが高すぎて 背負うものが多すぎて ジョウには私は無理だって分かってた。 あの日、誘われても踏み出せなかった。 気持ちは飛び込んでしまいたいのに… 最初から境界線を引いていたのは私の方だった。 ジョウが離れて行くと 失いたくないって強く思った。 だけど 時、既に遅し。 職場で避けられた。 なのに 私が行くと知っていていつものお店に来た。 嬉しかったけど、最初は素っ気ない態度。 美味しいお酒と料理を食べて… そして、私のお世話をしてくれて、 お酒の量の多い私の心配もしてくれていた。 私が若い店長と話していたら渡したくないみたいな態度を取る。 店長はそう仕向けてくれた。 切なくなる。 帰り道、少し二人だけで話す時間をもらった。 はっきり私を嫌だと言った。 理由を聞いて ヤキモチだと分かる。 ジョウを振り回してたんだと初めて知った。 私が振り回されていたと思ってたのに… ジョウしか男に見えてないのに 女は好きな男以外、男に見えないものだよ。 ジョウは私達の2年半の全てを否定した。 だけど、 思い出してほしかった。 楽しかった毎日を… 全てを否定されたくなかった。 二人にしか分からない、目に見えない気持ちを… 私はお酒のせいか、 夜中の街頭の灯りのせいか、 静かな街路地で ジョウの唇が真っ赤に光って見えた。 綺麗な赤。宝石みたいに綺麗に見えた。 触れたいって吸い込まれそうになる。 困らせる事を言って更に怒らせていた。 チューしたい。ハグして欲しい。手を繋ぎたい。 項垂れるジョウを見て腹が立った。 少し前にはここで私をマンションに誘ったのに… その時、私ははぐらかした。 もっとストレートに誘ってくれていたら素直に行けたのに… お互いの為に…?躊躇した? ううん、自分に自信が持てなくて 嫌われるのが怖くて、 尻込みしたのは私も同じ。 考え込んでいるジョウに 「貴方だって悪い所はあったでしょ?」 と、私が言うと ジョウの表情がハッとして拒絶の壁がなくなった。 私にも感情や思考力があると気づいたのかな? ジョウは、私を?女を馬鹿にしてる所がある。 また、私を受け入れた。 私の言いたい事を理解してくれたのが分かった。
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