新人君と優希君

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「……勝手にしろ。」 ―――あぁ……。もう、さらに機嫌悪くなったじゃないかよー……。 「じゃあ、やりましょうか。先輩??」 「あぁ…うん……。」 葉山君の飛びっきりの笑顔に、何とか頷いて見せた俺だった。 まぁ、思った通りかなりの時間がかかったのだが……やっぱり葉山君は仕事が出来る。 葉山君がいなかったら、多分倍の時間はかかっていただろう。 「先輩、腹空きません??」 「あぁ。」 「何食べますか??」 「何でもいいよ。」 「そうですか??……大倉さんは、何にします??」 「……焼肉弁当。」 「……わかりました。じゃあ、買ってくるんで待ってて下さい。」 そう言って、葉山君は出掛けて行った。 ―――そう……。何故か大倉さんも会社に残って仕事をしていたのだ。 「優希。」 大倉さんの、甘くて低い声が俺の耳に響いた。
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