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親父の事は、今はいい
泣いてた頃の俺を京介がどうあってもあやすから
「雨止まねぇな…」
「…ふ」
「何笑ってんの」
「星野さんに図星刺されて面白かった。梅雨狙って行けば撮影日数、伸びるかなーって」
「ひやひやさせるの好きなぁ、お前」
「違ぇの。思惑見透かされて逆に気持ちいいっつーかさ、止められねぇと止まらねぇの自分で分かってんだよ俺も」
「俺が気付いて止めなきゃなんなかったんかな」
手を引かれ浴衣から覗いてる首筋にキスされる。京介の閉じた目蓋の縁にある睫毛は薄くキッチリと真っ直ぐ生えていて、こんなとこまでコイツはコイツだ
「気付かんで疑わんとこが好いとぉよ」
「ぅぐ」
「チョロいのぅお前は」
「不意、打ちで言葉変えん、の、狡いって」
「弱味握れば握る程近ぅなるってはよ気付け。逃げれば逃げるだけ俺が追うんも分かっとろーが」
「もぉおおお」
一気に口説きに掛かって来る京介に耐え兼ねて手を振りほどこうとすれば笑いながら背中にデカい手が回り胸元が近くなる
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