第15話

2/39
115人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
夜空には少し欠けた月がくっきりと浮かんでおり、まるで宝石を散りばめたかのように星がきらきらと光っている。 アサ子は木枝の隙間から、その美しい夜空を見上げた。 先ほど、監視区域から戻ってきたハヤブサが、今日の篠山の捜索は断念すると隊員らに話していたのだ。 彼が見つからないのは、何らかの事故にあい声も出せない状況で見つからない場所にいるか、或いは隠れ続けてこの時間まで逃げきったか。 不安だが、後者だと信じたい。
/39ページ

最初のコメントを投稿しよう!