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「……あっくん……」
「俺がじいさんでもひかるはまだ若いからな」
あっくんが笑うので、私も笑った。
「そんなことないよ……」
そして、私は今思ったことを素直に口にしてみる。
「……七つの歳の差なんて……たいしたことないもん」
あっくんは眉を上げた。
驚いた顔の中で、眉が徐々に下がって優しい微笑みに変わる。
「……だよな」
あっくんは何だかとてもうれしそうだった。
「……あっくんがおじいさんになる前に……その夢、叶えたい。
私、そのためにいろいろ勉強するし……
……いろんなこと頑張るから。
頼りないと思うけど……
あっくんのために頑張るから」
あっくんの腕が
私の背中から自分の一部にするように強く抱きしめる。
「頑張らなくていい。
ひかるはそばにいてくれるだけで。
そばにいてくれれば……それでいい……」
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