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「私も思ってた! 有栖川さん、私服でスカートのイメージなかったんだけど、そういうのも履くんだなぁって。 もっとボーイッシュなの想像してたから。 なんか変な感じ!」
右隣に並んで猿山を見ていたクラスメイトの女の子が、待ってましたとばかりにそう言った。
今日は5人:5人のグループデートだから、私と奈々美以外に3人のクラスメイトがここに来ている。
ーーそうそう。
普通はそういう反応。
そう言われるのは覚悟していたし、ボーイッシュって言われるのも慣れているからたいしたダメージは受けない。
さらに、その右隣に立つ女の子が大きく頭を縦に振る。
「うんうん! なんか不思議な感じ。 似合わないってわけじゃないけど……ね、石藤さん?」
さらにさらに右……私から一番離れた位置でさっきから一言も喋ることなく静かに猿を眺めていた女の子は、『石藤さん』と苗字を呼ばれてピクンとこちらを振り向いた。
「えっ!? ……う、うん……? そ、そうだね……?」
晴れやかな太陽の下、真っ白な肌が焼けてしまわないかとこちらの方が心配になる。
いつも教室で物静かに本を読んでいるイメージばかりの彼女は、今日は小花柄の清楚なワンピースを着ている。
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