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スオウは、ヒュウガの情けない姿に渇を入れる。
「ぅっ……ぃってぇ」
スオウの大声もヒュウガの頭に響いた。
シオンはベッド脇の水瓶から一杯の水をヒュウガに持ってくる。
「創始、前々から言っていたのに。姉上は落とせませんと」
ヒュウガはシオンから水を受け取り、一気に飲み干す。
「戦わずして諦めては、男が廃るだろ?」
ヒュウガはフンと顔を背ける。
「はいはい。今度は認めて男の株を上げてくださいね」
シオンは聞き流しながら、ヒュウガを起こす。
ふらりと傾いた体をスオウも支えた。
「……いや、まだだ! 勝負はまだついてねえ」
ーーゴンッーー
スオウはヒュウガの体をパッと離した。ヒュウガは床に落ちる。
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