第4章 禁断の授業

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「プライベートなお話ならこちらではお繋ぎできません」 作り物の笑顔が瞬時に失せると 訝しげに眉をひそめ男は僕を突っぱねた。 「では、店の外にいますから――息子さんの件で急ぎの用だとそれだけお伝え下さい」 反対に僕は 取ってつけたような笑顔でそれだけ言うと。 一礼して大人しく身を引いた。 下手に騒ぎを起こさなくても 向こうからお出ましになるさ。 確信する。 昨夜由良を見ていた あいつの瞳は 執着しすぎて狂ったようだったから――。
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