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桜舞い散る出会いの季節
出会いや別れが行き交う中、人々はまた一歩前へと歩いていく
希「なんて季節は過ぎ去り、現在は夏でございますね」
帰り道を歩きながら一人呟いた私こと藍原希。
華のセブンティーン(死語)な私は高校に入学して早1年と3ヶ月経ちますが、勿論青春を謳歌してますよ。ええ勿論。
バシャッ
「あああ!!ご、ごめんなさい!!」
希「あ、いえ」
水撒きをしているお兄さんに自然と水をかけられ声をかけてもらえるくらいには。
「ほ、本当にごめんなさい…今タオル持ってきます!!」
希「いえ、暑かったので丁度いいですし帰るだけですし」
困惑気味のお兄さんに頭を下げ、再度不規則に移動しながら歩き進む
ガシャン
ガシャン
バキン
不規則に移動しながらいた場所を避けた瞬間、花瓶が落ちたりガラスが割れたり木が折れたり
私ってば、人気者だな!てへ!
そんな冷めた目で見ないでください至って真面目ですから。
私、藍原希は至って普通に不幸体質である。
物心ついた時から周りで起こる不幸な出来事のおかげで、小学校に上がる頃にはそれら全てを避けるスキルが身につきました
希「はっはっは。この命欲しくば全力で狙いを定めグォフ!!?」
「ごめんなさーい!大丈夫ですかー!!」
希「大丈夫じゃないよー!!ボール返すねー!」
偶々立ち止まり高笑いをしていれば、どこからともなく現れたボールが顔面にヘッドバンキング。
大丈夫に見えないものに、大丈夫かと聞くのは愚問ではと思うが普通にボールを投げてやる
ガシャーン
そうして、ガラスを割ってしまい逃げた少年達の代わりにめちゃくちゃに怒られた。
あ、私が割ったんだった。
希「…今日はハンバーグにしよう。こういう日は肉を食べなきゃだよね、うん」
そう呟きながら歩く私を、通りすがりの小学生達が奇妙な顔で見つめてきたが、私のメンタルをなめるでない
泣いてなんかないよ
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