第3話

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「芹南ちゃん、とてもお腹痛がって、そして、コロッと機嫌が良くなっての繰り返しでした」 保育園に迎えに行くと、 保育士にだっこされた芹南が、いつものように 私に両手を差し出して、移り渡ってくる。 「今は、大丈夫なのかな?」 泣いたあとはあるけれど、今は笑っている。 「お母さん、オムツ、とっておきました。病院で見せてください」 保育士は、ビニール袋に入れたオムツも渡してくれて、 「ありがとうございました!」 私は、慌てて、かかりつけの小児科に向かう。 時計は、もう12時になろうとしている。 「芹南ちゃん、また、風邪ひいたの?」 看護師や、医師が、″ また、来た ″ みたいな顔をしていたけれど、 「赤いウンチをして……はじめは、トマトかと思ったんですけど」 私は、ビニール袋のオムツを見せた。 「これは…………」 医師が、とても険しい顔になったので、不安で、 思わず、ギュと娘を抱き締める。 「お母さん、いつから、血便してる? とても機嫌悪くなったでしょ?」 膝の上の芹南は、医師のテーブルのアンパンチャンの縫いぐるみが気になって、それにてを伸ばしていた。 「はい、気付いたのは、今朝からで。時々泣いて、だけど、すぐに良くなって……」 医師は頷きながら、 何処かへ電話し始めた。 「あ、総合病院ですか?」 その、 大きな病院の名前に、私の不安は更に大きくなる。 「腸重積の可能性のある2歳の女の子、今から診てもらえますか?」 医師の顔は、 いつもと違い、とても焦っていた感じで 病名を聞いた、そばにいた看護師が、慌ててカルテのデータをパソコンに打ち込み始めた。 「腸重積……って、なんですか?」
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