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第1章 プロローグ
2010年3月29日
無事高校を卒業し、就職する事が出来た八重樫 弥生(やえがし やよい)は、◯◯県のとある企業の窓口として、四月より入社する事となった。
不況により、実家付近の職場は全滅。
やっとの思いで見つけた職場は、実家から、電車で2時間40分の距離で、やむなく独り暮らしを決意。
会社から自転車で30分のマンションを見つけ、そこで暮らす事にしたのだ。
明日から始まる独り暮らし。
初めての経験に、期待と夢を膨らませ、明日、実家を立つ。
〝敷金、礼金無しで、月一万二千円!
しかも、築9年とかっ!
なんて格安な物件なのだろう!〟
物件情報には、新社会人様の為に用意した格安物件と書かれていたため、弥生は何の疑いも無く、即決したのだった。
〝明日は引越しの荷物とか整理しなきゃ行けないし、早めに寝よう。〟
夜9時、いつもなら起きている時間ではあるのだが、明日の事を考え床に着く。
明日から待つ、新しい人生を前に、中々寝付く事が出来なかったが、夜10時には、眠る事が出来た。
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