*12*

29/29
995人が本棚に入れています
本棚に追加
/29ページ
そこには、 「危ないんで、ちょっと下がって下さいっ!」 そう言って忙しなく動き回っている数名の救急隊員の姿と… 事故に遭ったのか、 横断歩道の端に横たわる女性らしき姿が視界に飛び込んできた。 少し距離もあり、 よく見ることができなくて、 人垣を掻き分けて近づいてみると、 グッタリと横たわっている芽依の姿がそこにあった。 なぁ、芽依、これって、なんかの冗談なんだよな? 俺、悪い夢を見てるんだよな? 俺は、 気づけば、 救急隊員の制止する声を無視して、 芽依に駆け寄ってその場で膝から崩れこんでいた。
/29ページ

最初のコメントを投稿しよう!