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第2話
咄嗟にブランケットを被って、眠ったフリをした。
息を潜めて目を閉じる。
まさか、このタイミングで陸が訪ねてくるなんて。
監視されているような気がして、背筋が寒くなる。
もしかすると、病院に行ったことが、陸の耳に入っているのかもしれない。
そう思うと、緊張から心臓がドクドクと波打って息苦しくなった。
足音が近付いて、寝室のドアが開いた。
「友香、ここにいたのか」
いつもの陸の声。
大丈夫。きっとバレてない。
ホッとしたのも束の間、乱暴にブランケットを剥ぎ取られてしまった。
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